管球自在 かんきゅうじざい

管球自在[かんきゅう-じざい] 1.初心者が書く真空管アンプ製作記 2.自由な設計による真空管アンプ

EL34 三結シングルアンプの制作 その5

 
ここしばらくドタバタしていてました。
 
 
さて、下記の記事

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で電圧増幅段の設計をゆるーくやったわけですが、その後、

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こっちの記事で出力段のロードラインを書き換えましたので、初段の増幅部に必要なゲインが変わってしまいました。
 
EL34の出力段は310V40mAの動作点でおよそ-25Vのバイアスにしましたので、こいつをドライブするには50Vp-pが必要で、 初段のゲインは同じ計算をすると50/1.41=35.46になって、同じようにNFBを−6db掛けると想定した時に、電圧増幅部に必要なゲインは約71倍となります。
 
ちょっと計算上ではゲインが足りない感じもするけど、NFBを少なめにすればどうにかなるかな?という感じもしますので、一旦はこのまま行ってみようと思います。
 
 
さて、今回作るアンプのケース?シャーシ?を買いました。
 
ゼネラルトランスで販売してる2MM-170です。

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お店に行った時に「320×200mmくらいのシャーシないですか?」と聞いたら、出されたのが板厚1.5mmと板厚2mmで350×200のモノでした。
とりあえず、重たいトランスを乗っける事を考えて、頑丈そうな2mmの板厚のものをチョイス。
 
お店で見た時にはそれほどでもなかったのですが、部屋に持ち帰ってみると、それなりの大きさです。
 
流石にちとでかすぎたかなー?と思わないでもないのですが、でかいということは空間に余裕があるということ。
 
「工作技術の稚拙な僕にとって必要な余裕なのだよ。
どうせ作りながらあちこちやり直したりするでしょ?
その時にスペースなかったら嫌になっちゃってあんたやめちゃうでしょ?」

と納得することにしました。
 
だがしかし。
買った時にゼネラルトランスのおっちゃんが小冊子になっているカタログ的なものをくれたのですが。
部屋に帰って読んでみると。
そこに、「奥澤シャーシ」の「O-40」という、330×220×50の大きさのシャーシが!
あるやん!330幅あるやんか!これが欲しかってん!
たかだか30mmの違いなんですけどね。
 
まぁ、事前リサーチを怠った自分が悪いです。
所詮弁当箱シャーシ。買い直すほどのこともないかな、ということでこのまま行きます。
どうしても気に入らなかったり、シャーシ加工で失敗してどうしようもなくなったら買い直せばいいのよ。
 
なんだかんだ言いながら、シャーシが部屋にやってくるとそれなりにテンションが上がります。
シャーシの上に箱と真空管を並べて配置検討です。
 
トランス類は今回、180mA級の電源トランスに、5〜10W級の出力トランス2個、チョークコイル1個の合計4個がシャーシ上に並びます。
今の所、ブロックタイプのケミコンなどは使わない予定なのであとは真空管が並ぶだけです。
 
・・・うーん。
太さのあるEL34-Bと12AX7を合計4本並べてもスッカスカだw
 
流石にデザイン的に寂しく感じるので、初段の12AX7をもう少し見た目にインパクトのある球に変えたくなります。
双三極管でそれなりの大きさで、まあまあゲインが大きな球となると、6SL7くらいしか思いつきません。
 
6SL7のSRPP回路+EL34三結シングルという回路も世の中にはあるので、それなりにうまくいきそうな気もします。
6SL7のμは70なので、SRPPで現実的に取り出せそうなのは良くても3〜40倍前後でしょう。
うーん、微妙・・・
 
でも、デザイン的にはMT管より魅力的。
シャーシの大きさ的には、GT管が5本並ぶとバランスしそうな感じだなぁ。
 
 
なんて考えていたら、某密林で6SL7のロシア軍用管6H9Cが4本セットで2,000円で売っていたので、うっかりポチってしまいました。
 

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あらやだかっこいい。
なんでだろ?真空管の形って、見てるだけでワクワクしてきます。
 
μがどうとかこまけーこたぁいーんだよ、このかっこいい子を使わんでなんとする!
という気分になります。
最悪、どーしても初段の増幅率が足りなくて使い物にならなかったら、初段にFETの増幅回路いれちゃる。
 
というわけで、初段6H9C(6SL7)SRPP回路に決定!
 
ついでに、GT管5本化もやっちゃうことにして、整流管と半導体整流を切り替え可能にします。
どうせ趣味に走るなら、という事で、US8Pのソケットにダイオード仕込んでなんちゃって整流管を作ることにします。
 
OPTは使用するチョークコイルとおんなじ大きさの、PMF-10WSで仮置き。
 
整流管は5AR4となんちゃってシリコンダイオードの切り替え式、電源電圧は半導体整流が290V、整流管整流320Vを使う回路にします。
 
この前提だと、電源とOPTに余裕ができますので、出力管の電圧と電流をもうちょっと上げて、バイアスを少しだけ小さくしたロードラインもアリかもしれません。
 
このトランスはヒーター巻線が3A取れるので、出力管の直流ドライブもできるかもしれません。この辺りは実験しながらやってみよう。
 
このあたりはノートに簡単な回路を手書きで書き込んで検討しているので、ちゃんとした回路図はまだありません。
ってか、回路図ってアンプが完成した後に出来上がるものでしょ?(笑)
 
・・・シャーシ買っただけでこの騒ぎです。
完成するのかな、ホント(笑)