管球自在 かんきゅうじざい

管球自在[かんきゅう-じざい] 1.初心者が書く真空管アンプ製作記 2.自由な設計による真空管アンプ

真空管アンプ作りを始めよう その3 真空管を決める

 

このブログは、僕個人の備忘録的なところがあるため、なかなか結論が出てきません。

あーだこーだと悩んだ過程もそこに含まれる間違いも(自分の中では)大切じゃん?と考えているので、将来的に黒歴史になってしまうリスクを承知の上でごちゃごちゃと余計なことを書いてます。

 

したがって、私の文章には「盛大な勘違い」や「致命的な誤り」が多量に含まれている可能性が「ひっじょーに高い」ことをご承知おきください。

 

いいですか、このブログは初心者の七転八倒を楽しむためにあるのです。

僕と同じように、これからアンプを作ってみよっかな、なんて思っておられる皆さんは、間違ってもこのブログを参考にして、おんなじことやってみよー、なんて命知らずなことをやっちゃダメですからね。約束だぞ。

 

 

真空管アンプの構造

 

色々情報を漁ってみて、真空管アンプの構造が自分なりになんとなく見えてきました。

どうやら、こんな感じになってるぽいです。

f:id:deepdiver7:20200109114713p:plain

真空管アンプの構造(俺理解)

オーディオソース

オーディオソースというのはCDとかスマホとかレコードとか、音楽を再生する機械のことですね。我が家にはスマホとPC以外にまだ存在しない代物です。

 

電源回路

真空管アンプの電源回路は、大きな電源トランスを使って家庭用のAC100vから直接250v以上の高電圧を作り出すのが一般的な様です。電源トランスから出てきた高圧の交流を、平滑回路を使って直流化して使用します。

ニキシー管時計を作った時には、ACアダプタで12vの直流を作って、それをDC-DCの昇圧回路に入れて高電圧(175v)を作ったので、ここは大きな違いですね。

僕の理解では、トランスはでかくて重くてお値段高い。というものです。

あと、なぜか黒い色したやつが多い。

 

増幅回路

オーディオソースから来た電気信号は、増幅回路に入ります。

ここで、真空管による信号の増幅(どうやら電圧をあげるっぽい)が行われて、次の出力回路に渡されます。

一般的な回路を見る限り、この部分には1個から4個の真空管が使われる事が多いみたいで、多くの場合は1個か2個です。

増幅回路は色々は方式があり、それぞれ特徴があるみたいですが、共通しているのはオーディオソースから入力される数十〜数百mVの信号を、後段の回路で待ち受ける出力用の大きな真空管を動かせるレベルのものに増幅して渡す、という理解で良さそうです。

 

出力回路

出力回路は、出力用の真空管と出力用のトランスが組み合わされています。

増幅回路で電圧増幅された電気信号を、さらにここの真空管で増幅するのですが、ここでは電圧だけではなく電流も大きく流し、出力トランスを介してスピーカーをドライブできるだけの電力を渡すのだそうです。

なので、この部分の増幅回路のことを電力増幅回路と言うみたいです。

 

また、この部分で使われる真空管がいわゆる「出力管」と呼ばれる真空管で、おそらくそのアンプの色というか特徴というか看板というか、そういうものを決定付けるのがこの出力管と出力トランスで構成された回路の様です。

 

真空管アンプの名前は「出力管の名前」+「回路方式」を繋ぎ合わせてつけられているものが多いらしく、「300Bシングルアンプ」 とか「KT88プッシュプルアンプ」とか呼ばれているのは、そういう意味があるんですね。なるほど。

 

スピーカー

出力トランスに渡された電力はトランスによってインピーダンス変換(インピーダンスってなんだっけ)されて、スピーカーを駆動します。スピーカーは能率という数値が大変に重要であると皆様おっしゃっています。

これもまだ我が家には存在しない代物で、これから考えなければいけません。

おそらく、使用する出力トランスとの兼ね合いで決めればいいのかなーと思っています。

 

  

真空管を決めよう

前回、長々と考えた末に、シングルアンプ を作ろう、と決まりました。

真空管アンプの構造もなんとなく見えてきました

次にどんな真空管を使うかを考えてみます。

 

真空管、その中でも出力管は、真空管アンプの主役であり、外観的にもそのアンプを特徴付けるものの様です。だからこそ空管アンプの名前に使われているのでしょう、きっと。

 

で、その出力管ですが、大きく分けて三極管と五極管がある様です。

 

三極管だと300B、2A3、845、211という名前のものが有名どころみたいです。

形もレトロっぽく、いかにも真空管という佇まいで大変にかっこいいです。

僕は部屋に置いて、ちょっとしたインテリアになるようなかっこつけデザインを狙っているので、この形にはとても好感が持てます。

が、調べてみてびっくり。どれもこれもお値段が半端ない・・・。

300Bは人気があるらしく、現在でも中国製の真空管が製造されているみたいですが、Aliexpressなどで調べてみても1本1万円以上のお値段。

ビンテージ管と呼ばれる古いものになると1本20万円以上のお値段がついていることもザラです。ひょえー。

こりゃ、初めてアンプ作ります、オーディオのことはわかりません。なんて言ってるドの上に超がつくような素人が手を出すにはハードルが高すぎます。

 

となると、五極管で作ってみようとなります。

五極管は種類もたくさんあって、一部の三極管に比べたらリーズナブル(もちろん例外はどこにでもある)

アンプを作ってる最中に何かやらかして真空管を吹っ飛ばしても、お高い三極管よりはダメージが少なくて済みそうです。

また、五極管を三極管のように使う三極管接続なるやり方もあるらしく、もしかしたら三極管接続と五極管接続を切り替えて使う、なんていうアンプを作れるかもしれません。いやそんなに簡単なもんじゃないでしょうけど。

 

色々と調べてみて、実際に秋葉原ヨドバシカメラの試聴コーナーにも行ってみた結果、出力管はEL34(6CA7)を使用して、三極管接続にすることに決めました。

これならあちこちでお安く手に入りますし、見た目もかっこいいです。

 

この真空管、回路を工夫すれば違う種類の五極管に差し替える事もできそうです。

まぁ、そんな事ができるようになるのは相当先でしょう。まさに取らぬ狸の皮算用なんですが、それでもこう言うことを考えている(妄想しているとも言うね)時が一番楽しいと感じるのは僕だけでしょうか。

 

買っちゃった

で、どこで読んだのかを思い出せないのだけど、真空管アンプの自作に入門するにあたって「とりあえず真空管を買ってみたらいいよー」的な事が書いてあったのを思い出した僕は、EL34を使うと決めると、すぐにポチりました。

 

ebayで安売りしていたElectro-HarmonixのEL34を1本$10、2本で$20で書いました。日本円にして2,000円ですから、初めての自作にはぴったりです。

同時にヤフオクで入札していたことをすっかり忘れていて(まさか自分が落札するとは思わなかった)、うっかりもう1セット、TADのEL34Bを2本、3,000円でお買い上げしてしまいました。

 まぁ、4本合わせても5,000円ですし、壊した時の予備にしておこうと思います。

 

さぁ、これで後戻りはできなくなりました。

何よりも、手元に届いた真空管の美しさに一発で魅了されてしまいました。

実物が手元に届くとテンション上がりますねぇ。

 

f:id:deepdiver7:20200109224127j:plain

オークションで安売りしていたTAD EL34B