管球自在 かんきゅうじざい

管球自在[かんきゅう-じざい] 1.初心者が書く真空管アンプ製作記 2.自由な設計による真空管アンプ

EL34 三結シングルアンプの制作 その7

 

この記事は2020年1月末〜2月初頭の出来事を書いてます。

この頃はいろいろバタバタしてて、なかなか記事を書く時間が取れなかったのです。

あと、ここに書いてあることが正しいと思ってはいけないよ、人によって色々ちがうからね。

 

 

シャーシを加工しよう

さてさて。

なんちゃって整流管を使うことに決まって、なんとなく全体のデザインも見えてきました。

ということで、アルミシャーシの加工に入ります。

 

オーソドックスに、紙の上に配置を描き、それをケースに貼り付けてポンチを打ち、電動ドリルで穴あけです。

 

さぁ、もともと木工でDIYする為に購入していたBLACK+DECKERマルチーツールエボ(長い)よ、君の出番だ。

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BLACK+DECKER
いわゆる電動ドリルなのですが、ある時はドライバー、あるいはサンダー、またある時はジグソー、そしてドリルと、コイツは各種のツールヘッドを交換しながら使えるという、いかにも男子が好きそうなガジェットです。
 
ご多聞に洩れず、僕もこのヘッド交換機能にヤラれて買ったクチです。
 
とはいえ、性能的には必要十分で、マキタなどの本格的な工具を揃えるよりはるかに安く、家庭用DIYで”使える”電動工具といえます。

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こんな感じのキッチンカウンターとか作った
画像はまだ作りかけのものですが、2×4と1×4で作るキッチンカウンター的なDIYには無類の強さを発揮します。(しかし汚い部屋の写真だなおい)
果たして金属加工ででも同じように使えるかどうか。
 
 
 
初めは小さな穴を開けます。
ポンチ打ちはオートポンチが便利なので、おすすめです。
押し込むだけでズレることが少ないので、ハンマーで打つより正確かなと思います。
 
ポンチで打った傷に合わせて、1.3〜2.0mmくらいの細いドリルビットを使えば、殆ど問題なく最初の穴あけは完了します。
そのあと、ドリルビットを太いものに変更して穴を広げ、大きなものはステップドリルなどで穴を広げていきます。
さらに大きなものや四角い穴は、ドリルとジグソーや糸鋸なんかを使って開けていけばOK。
 
 
ここで問題なのは、うっかり板厚2mmのハコを買ってしまったことです。
アルミが厚いと思う通りに穴あけするのがなかなか難しかったです(板厚のせいにしてるだけだよな、うん)
思う通りに行かないもんだから、不器用な自分にちょいちょい腹が立つ瞬間が訪れます。
 
「なぁトランスの四角穴よ、おまえはなんでそんなにねじ曲がるんだよ。性格か?俺の性格が悪いのか?(ただの技術不足である)」
 
「あとあれだ、ACインレットの取り付け穴。お前さん微妙な大きさで開けにくいんだよ。悔しいから意地でもハンドニブラなんか使わねーかんな」
 
「それからスイッチとかの取り付け穴。キミたちね、6mmだったら6mmでいいじゃない、なんで6.1mmとか6.2mm必要なんだよ。ちょうどいいドリルビット持ってねぇんだよ(買えよ)」
 
とかこんな感じ。
 
 
トランスの取り付け穴は、四スミにドリルで穴あけをして、その間をジグソーでカットしましたが、まっすぐ切るのが難しかったです。
後になって、差し金とかのガイド当てて切ればよかったじゃん、と気が付いたのですが、The・後の祭りです。
 
シコシコとヤスリで形を整えてそれっぽくしようとしてますが、結構重労働です。
肩コリこりです。
まぁ、それ含めて楽しんでます。
 
とりあえず今回は、OPTにゼネラルトランスのPMF-10WSを使用することにして、それに合わせて穴あけすることにしました。
 
実はもうひとつ、本命の出力トランスがあるのですが、この時点では手に入るかどうか不明だった上(のちに無事に手に入れることができました)、初めてのアンプに使うにはちと勿体無いモノなので、その本命トランスは次回作に回すことにしました。
個人の方が作成されている出力トランスですので、詳細は許可を頂いてからの公開とさせていただきます。
 
真空管ソケットの取り付け穴はステップドリルで開けていますが、これがまた使ってるうちにどんどん穴の中心がずれてくるというね。
また深さもちょうどいいところで止まってくれない。
どうしても掘りすぎたり足りなかったりしてしまいます。
 
 
だもんで、ソケット取り付け穴のへりが斜めになってたりする訳です。
うーん、ボール盤欲しい(無理)

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加工中で穴がガチャガチャのシャーシ
 
ま、初めてのアルミシャーシ加工だと思えば、こんなもんじゃね?という気もします。
 
作業的には、どうせ塗装するからと、保護シートは剥がして作業しています。
ラグ板や部品基板などの取り付け穴はこの時点でなんも考えてません。
本当はその辺含めてあらかじめ設計しておかなければいけないのでしょうけどね。
 
内部部品取付穴以外の穴あけが完了して、多少やすりがけした状態のシャーシがこちら。

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あんまりきれいじゃないねー
 
 
各部品とのアタリを見る為に、一回トランスや各種ソケット等を仮組みしてみます。
調子こいて真空管を挿してみました(笑)
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おおぅ、なんかそれっぽーい!
左側に整流管が入りますが、その横のスイッチで整流管と半導体ダイオードを切り替えます。
上面右側のスイッチはNFBのON/OFF用に置いています。
 
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整流管をまだ手に入れてないので、一番奥の整流管の場所には、6H9Cを挿してます。
手前のつまみはボリュームで2連抵抗に、その隣は入力ライン切り替えのロータリースイッチです。
 
 
コネクタ類。 
RCA入力は3系統入れられる様にしています。
内部的には4Ch存在していて、もう1系統はBlueToothのレシーバを組み込んで使えないかな?と考えています。
出力は4−8Ωを出す様にします。 
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うわー、テンション上がるわぁ。
例え配置がいまいちで、加工精度が悪くて部品がズレズレでも、そんでもやっぱり気分は盛り上がるものです。
 
穴あけが全部終わったら、400番くらいのサンドペーパーで磨いて、プラサフ(プライマ/サーフェイサ)を吹いて、乾燥したらスプレー塗装です。
 
というわけで、今回はここまでです。
続きはまた次回。